好きになっちゃだめなのに⁈〜極甘御曹司に溺愛されて困ってます〜

昔お婆ちゃんが言っていた…



人間欲をかいちゃダメだって…



だから私はごく平凡な夢を持つことにした…



夢はクリーニング屋さん…



理由は家の実家がクリーニング屋だからだ…



家業を継げばいいやと将来の夢にクリーニング屋(家業)と記入した私は、高校の時の担任だった末永先生に呼び出された…



「林野《はやしの》、本当に進路が家業のクリーニング屋でいいのか??林野なら進学して大学にも行けるぞ。もう一度ご両親と話し合ってみろ」



高校三年生の進路を決める大切な局面‼︎



担任の先生が親身になって進言してくれた有り難い言葉にも、私は「はぁ…分かりました…」と至って能天気だった…


「美空《みそら》が大学行きたければ、無理にクリーニング屋なんか継がなくていいのよ。学費だったら何とかするから‼︎美空は美空の好きなことをしなさい…」

 
 
両親からそう言われたて、考えに考えた私は、意を決して大学を受験する決意を固めた…



もともと勉強が嫌いなわけではない…



ただ…



小さい頃からお父さんとお母さんがお客さんの持ち込むシャツやコートやブラウスを綺麗に洗濯したり、アイロンを当てて、真っ新な綺麗な状態に整えて配達に出かけるのを見るのが好きだった…



お父さんとお母さんは綺麗に整えた洋服と共にお客さんに幸せを届けている…



私もあんな風に幸せを届ける仕事をしたいなってまだ子どもながらに私は淡い夢を抱いていた…



ちゃんと自分の将来と向き合った私は、大学を受験し、見事大学に合格した…



大学生活は楽しかった…



友達も出来てサークルにも入り、これが大学生活かと毎日胸が高鳴って楽しかった…



大学四年になると、大手グループの高城グループの傘下、高城デパートにも就職が決まり、私の人生は順風満帆かのように思えた…



でも…



私の就職が決まって1ヶ月が経った頃…



お父さんが急に倒れた…



私が病院に駆け付けた時には既に手遅れで、あっという間にお父さんは帰らぬ人となってしまった…



落ち込むお母さんは悲しみに暮れて、私は信じられない思いでいっぱいになった…



お母さんは美空は気にせず夢を追いかけていいのよと私を諭したけど…



お父さんの大好きな林野クリーニングを廃業にしたくなくて…



お父さんの思いの詰まったこのお店がなくなるのは嫌で…



私は内定の決まっていた就職先を蹴って、家業の林野クリーニング店を継ぐ決意をした…