28話 昨日の選択
翌日、クリニックの更衣室。
ロッカーの前に立ったみいなを見つけるなり、美咲の視線が上から下へ、ゆっくり動いた。
「……うんうん、合格」
「……合格ってなに?え、今日の服変?」
思わず胸元を押さえると、美咲は吹き出す。
「違うってば。昨日、ちゃんと帰った顔してるなーって思って」
「……顔でわかるの、それ」
「わかるわかる。あんた、分かりやすいもん。
あとそれに……服、昨日と違う」
ロッカーを開けながら、みいなは小さく息を吐いた。
「ああ、そっか……うん……帰ったよ」
「で、どうだった?」
一瞬だけ言葉に詰まってから、みいなは正直に答える。
「うん……断ったらね、急に冷たくなって」
美咲の手が止まる。
「でも……なんか、ホッとした」
その言葉に、美咲は少しだけ真剣な顔になった。
「……それさ」
ゆっくりと、でもはっきり。
「断って冷たくなるってことは、そういう相手だったってことだと思うよ」
みいなは頷いた。
「わたしもね……昨日、そう思った」
そのまま、ロッカーの扉をバタンと閉める音が響く。
「そろそろ行かなきゃね」
そう言って振り返った美咲は、ふっと笑った。
「なんかさ、今日のみいな、顔晴れやかだよ」
「え、ほんと?」
「うん。スッキリしてる」
一瞬考えてから、みいなは急に背筋を伸ばした。
「よしっ。今日も1日、がんばろー!」
思いがけないテンションに、美咲が目を丸くする。
「ちょ、なに急に」
「なんかね、ちゃんと自分で決めた気がして」
美咲は一拍置いてから、肩をすくめた。
「……はいはい。じゃあ付き合いますか」
軽く拳を上げて、
「おー」
「……おーー」
少し間の抜けた声が、更衣室に重なった。
その瞬間、みいなは思った。
昨日の夜の選択が、もうちゃんと“今日”に繋がっているんだって。
翌日、クリニックの更衣室。
ロッカーの前に立ったみいなを見つけるなり、美咲の視線が上から下へ、ゆっくり動いた。
「……うんうん、合格」
「……合格ってなに?え、今日の服変?」
思わず胸元を押さえると、美咲は吹き出す。
「違うってば。昨日、ちゃんと帰った顔してるなーって思って」
「……顔でわかるの、それ」
「わかるわかる。あんた、分かりやすいもん。
あとそれに……服、昨日と違う」
ロッカーを開けながら、みいなは小さく息を吐いた。
「ああ、そっか……うん……帰ったよ」
「で、どうだった?」
一瞬だけ言葉に詰まってから、みいなは正直に答える。
「うん……断ったらね、急に冷たくなって」
美咲の手が止まる。
「でも……なんか、ホッとした」
その言葉に、美咲は少しだけ真剣な顔になった。
「……それさ」
ゆっくりと、でもはっきり。
「断って冷たくなるってことは、そういう相手だったってことだと思うよ」
みいなは頷いた。
「わたしもね……昨日、そう思った」
そのまま、ロッカーの扉をバタンと閉める音が響く。
「そろそろ行かなきゃね」
そう言って振り返った美咲は、ふっと笑った。
「なんかさ、今日のみいな、顔晴れやかだよ」
「え、ほんと?」
「うん。スッキリしてる」
一瞬考えてから、みいなは急に背筋を伸ばした。
「よしっ。今日も1日、がんばろー!」
思いがけないテンションに、美咲が目を丸くする。
「ちょ、なに急に」
「なんかね、ちゃんと自分で決めた気がして」
美咲は一拍置いてから、肩をすくめた。
「……はいはい。じゃあ付き合いますか」
軽く拳を上げて、
「おー」
「……おーー」
少し間の抜けた声が、更衣室に重なった。
その瞬間、みいなは思った。
昨日の夜の選択が、もうちゃんと“今日”に繋がっているんだって。
