死にたがりの君が桜が実るまで生きているだけで



お葬式から一か月が経った頃。


お母さんが大切にしていた、
色とりどりで大小さまざまな花が咲く花壇の前で、

立ち尽くすお父さんの姿を見た。



「……かすみ……」




お母さんの名前を呼びながら、

私に心配をかけまいとするみたいに、

嗚咽を必死にこらえて、泣いていた。



お父さんが泣いているところを見たのは、

後にも先にも、あの一度きりだ。