死にたがりの君が桜が実るまで生きているだけで



お母さん、会いたいよ。

どうして、私を置いていっちゃったの……。

お母さんが旅立って、今日でちょうど一年が経った。

一年。言葉にすれば、たった一年。

今までの私は、自分が望む当たり前の日常を生きていた。

家族そろって温かいご飯を食べたり、
平日は帰りの遅いお父さんも、 
休日には一緒に買い物に出かけたり。

そんな日常が、この先もずっと続くのだと、

あの頃の私は疑いもしなかった。

けれど、これだけの時間が過ぎたはずなのに

私の心はまだ、濃い雲に覆われたままだ。

きっと私は、この雲を自分の力で
払いのけることができないまま、生きていくのだと思う。