ギャグとラブコメと天然が織り成す生徒会について。

 「待て待て待て!そこにいるのは、この俺、直人様ではないか!諸君、今日の俺の輝きは、昨日の比ではないぞ!見よ、この完璧なるシルエットを!」
 


 庶務の直人が、生徒会室のドアを勢いよく開け放ち、鏡のように磨き上げられた廊下の窓に映る自分の姿にうっとりと酔いしれている。



彼のナルシストぶりは学園の七不思議の一つと言っても過言ではない。


 
 「うるさいわね、直人。ドアをちゃんと閉めなさいよ。それにその輝きって、窓拭き用クロスで顔を拭いてたからでしょ?」


 
 美亜の鋭いツッコミに、直人は一瞬息を呑むも、すぐに持ち前のナルシスト魂で返す。
 


 「む、むむ、美亜!君も俺の輝きに魅せられたか!これは天からの祝福、すなわち、俺に与えられた才能の輝きなのだよ!」
 

 「はいはい才能の無駄遣い、お疲れ様ー。それより弘美、今日の部活は?」
 


 美亜は話題を変えようと、クールな雰囲気の会計、弘美に目を向ける。



弘美はヘッドホンをしながら、コントローラーを握りしめていた。
 

 「...今日のイベントボス、異常に硬い。ラグい。PT募集、誰かいないか?...あ、生徒会室。...美亜。...直人。...明里。...特に用はない。...以上」


 
 弘美の返答は、いつもゲームのセリフのようだった。



彼女はゲームの世界に没頭すると、周囲の状況を一時的にシャットアウトしてしまう。



それでも、彼女の的確な会計処理能力は生徒会にとって不可欠なのだ。
 


 そんなこんなで、今日も生徒会室は平和(?)なカオスに包まれていた。


美亜は、この騒がしさが嫌いではなかった。


むしろ、この騒がしさこそが彼女にとっての「日常」であり、大切なものだと感じている。