「この竹林、どこまでも続いているみたい...まるで、迷子のプリンセスになった気分...」
嵐山の竹林に足を踏み入れた瞬間、町田明里は幻想的な雰囲気に包まれ、うっとりと呟いた。
「プリンセス?明里、ここは京都の観光地よ。迷子のプリンセスとか、ファンタジー小説じゃないんだから。」
叶美亜は呆れ顔で明里にツッコミを入れる。
しかし、その言葉とは裏腹に、美亜自身も竹林の荘厳な美しさに心を奪われていた。
頭上に広がる青々とした竹の天井、風に揺れる笹の葉が奏でる涼やかな音、そして木漏れ日が作り出す神秘的な光景。
美亜は暫く見とれていた。



