マーガレット

「統括になっても遊び散らかすようなら降りた方がいいわ。殿下と遊びたいなら特に」

「お姉様はそうやって私の事を仲間外れにするのね。統括に私もなったし婚約者までできたから」

 お金の力で選ばれた役職には興味ない。あとずっと言ってるけど婚約者とか心底どうでもいい上に、いつまでこの子は殿下の話を持ち掛けるのだろうか?

 さり気なく自慢しているとか?

「可哀想なリリアナ。こんな姉に育つなら養子に取らなければよかった」

 はいはい。出た。
 何かある度に養子がってやつ。昔は家を追い出されると思ってしがみついていたけど、今は働いているし住むところもある。困ることは何もない。

「では親子の縁を切るってことでいいですか?」

「な、何を言うお前は私の娘だぞ!」

「何を仰るのか、それはお義父様では? ずっと養子だからって脅してきたではありませんか。父らしい事は何一つせず、妹の面倒ばかり押し付け反抗したら養子にしなければよかったと」

 娘だなんて微塵も思っていないくせに慌てる意味が分からない。

「冗談だ。真に受けるな」

「知っていますか? この国では十六歳になったら養子を解消できる法があることを」

 虐待や育児放棄などそういった者を守るために自立できる十六歳、又は保護者になり得る人物のサインを貰い、調査をしてから解消ができる。

 恩? 知らないわよそんなの。

「お姉様がリリア家を出たら平民になってしまうんですよ? 皇宮聖女で平民ってダサくないですか?」

「初代皇宮聖女は一般市民の出よ。勉強が足りないわねリリアナ」

 そんなことを言ったら他の聖女から睨まれてしまう。
 大体の聖女は初代皇宮聖女様か五代目の方を尊敬し、憧れる。聖女の全てが貴族ではないから色んな方を敵に回す発言なのだ。