マーガレット

 ――次の日。

 いつまでも目が覚めない彼に無理やり薬を飲ませ様子を伺っていると、一時間もしない内に目を覚ました。が、私を視界に入れた瞬間舌打ちをしてそっぽを向いてしまった。

「治療したいんですが、嫌ですか?」

「嫌だね。どーせお前らは気持ち悪いとか後で言うんだろ。女は固まってネチネチと悪口を言うからな」

 ネチネチはどっち?

 目が覚めてからずっとあーだこーだ言ってこちらを向こうとはせず、マイナスな考えをぶつけられる身にもなってほしい。火傷の痕が気持ち悪いとか怖いとかそう言う感情は研修時に置いてきたから。

「どうせこの痕も消せないような低レベルな奴なんだろ? 気持ち悪い俺には丁度いいもんな」

 だるー。この人だるいわ。

「その火傷はいつからですか?」

「いつからでもいいだろ」

「その曲がった性格は?」

「あ? 馬鹿にしているのか?」

「お互い様です」

 聖女が患者相手にこんな言葉を使うとは思わなかったのか、彼は寝返りを打って私の方を向き驚いた表情を見せた。

「聖女って心の清らかな女がなるんじゃないのか?」

「いえ。素質があった方がなるんですよ。神様でもないので言いたい事は普通に言います」

 見た目は私よりも年上って感じかな?
 言葉使いは悪いけど、鍛えられた筋肉を持っているから騎士とかそんな感じかな。