「聖女の中でも腕のいい者に診てもらって無理だと言われたんだが、やはり剣を握るのは好きだからな。こっそり稽古をしているが使い物にならない」
そう言って殿下は腕を上げると『ここまでしか上がらないんだ』と笑った。
腕が胸から上には上がらないらしく、大きい動作や剣で攻撃を受けた時にかなり痛みが生じる為、今は剣よりもペンを握る生活だと寂しそうに言う。
「……こんな時に言うのは失礼かもしれないが、君の体調さえよければ診てはもらえないだろうか?」
なるほど。
だからこのタイミングで人払いまでしたのか。
「構いませんよ」
『うぅ』
「父上から聞いた。その方が精霊王ヴァル様なのだと。彼がそこまで止めると言うことは危険なのか?」
唸るヴァルの頭を撫でると不機嫌そうにそっぽを向く。
「リシュライド殿下を治療した時よりは大したことないかと。できた場合ですが」
『この程度あのカリーナと言う婆に見せればいいだろう。お前が治療してやるレベルではない』
「喋った……」
精霊王とは聞いていても犬の姿で喋るとは思わなかったみたいで、殿下は目を大きく開き驚いた。
「そうもいかないよ。だってカリーナ様は忙しいから」
「皇宮聖女の仕事を補っているからな。君が任命されたら彼女はただの聖女統括に戻る」
知らなかった。
めちゃくちゃ偉い雰囲気を出していたからもっと偉い立場の人なのかと思っていた。
『代理だろうが統括だろうが何だろうがマーガレットはまだ回復していない。どうしてもってなら対価をよこせ』
「ちょっとヴァル!」
「それもそうだな。では弟の為に使われていた薬草ばかり植えてある温室を君の物にするってのはどうだろうか? もちろん治せたらだが。中には調合室も備わっている。君にピッタリだろ?」
そ、そんな魅力的な場所があるだなんて!
「やらせてください! ぜひ!」
温室が気に入った私を見てヴァルは『俺が無理だと判断したら止めるからな』と、犬の姿で睨んできた。
そう言って殿下は腕を上げると『ここまでしか上がらないんだ』と笑った。
腕が胸から上には上がらないらしく、大きい動作や剣で攻撃を受けた時にかなり痛みが生じる為、今は剣よりもペンを握る生活だと寂しそうに言う。
「……こんな時に言うのは失礼かもしれないが、君の体調さえよければ診てはもらえないだろうか?」
なるほど。
だからこのタイミングで人払いまでしたのか。
「構いませんよ」
『うぅ』
「父上から聞いた。その方が精霊王ヴァル様なのだと。彼がそこまで止めると言うことは危険なのか?」
唸るヴァルの頭を撫でると不機嫌そうにそっぽを向く。
「リシュライド殿下を治療した時よりは大したことないかと。できた場合ですが」
『この程度あのカリーナと言う婆に見せればいいだろう。お前が治療してやるレベルではない』
「喋った……」
精霊王とは聞いていても犬の姿で喋るとは思わなかったみたいで、殿下は目を大きく開き驚いた。
「そうもいかないよ。だってカリーナ様は忙しいから」
「皇宮聖女の仕事を補っているからな。君が任命されたら彼女はただの聖女統括に戻る」
知らなかった。
めちゃくちゃ偉い雰囲気を出していたからもっと偉い立場の人なのかと思っていた。
『代理だろうが統括だろうが何だろうがマーガレットはまだ回復していない。どうしてもってなら対価をよこせ』
「ちょっとヴァル!」
「それもそうだな。では弟の為に使われていた薬草ばかり植えてある温室を君の物にするってのはどうだろうか? もちろん治せたらだが。中には調合室も備わっている。君にピッタリだろ?」
そ、そんな魅力的な場所があるだなんて!
「やらせてください! ぜひ!」
温室が気に入った私を見てヴァルは『俺が無理だと判断したら止めるからな』と、犬の姿で睨んできた。

