――マーガレット・リリア。其方を第百二十五代の聖女統括とし任命する。
難しい表情と言葉を並べお偉いさんを集めて行われるこれは、研修を終えた聖女がこれから本格的に働くにあたってその代の責任者を決める式。
身分が低くも高くもない中間くらいの家の子を選ぶと聞いていたけど、まさか伯爵家の自分が選ばれるとは思わなかった。
吐きそうなくらい緊張したその式から数日後。
今度は歴代の統括がとある部屋に呼び出され聖女を取り仕切る大聖女様から皆に、皇帝から命が下ったと聞かされる。
「お前たちも知っている通り、皇子殿下は長らく病を患っており、それをどうにかしろとのことだ。誰か立候補する者はいるか?」
リシュライド・アルバール皇子殿下。
幼い頃は活発に動き回っていたが、ある日を境にベッドから出られなくなってしまった。その原因が何かは分からないと言われているが、聖女の大半は呪いではないかと噂している。
それを本人に伝えないのはその呪いを解く技術がないからと研修中に聞いた。
「病とは言ってもあれは完全に呪いだ。そこでここには聖神力の強い者を呼んだが、報酬は一生遊んで暮らせるほどの金と屋敷だ。どうだ?」
「どうだと言われましても。別にお金には困っていませんし、失敗した場合のリスクはどうなるんですか?」
「問わない。……ただ、殿下が亡くなった場合は国外追放ぐらいだろう」
ぐらいって。誰がそんな危険な事するのよ。
「それともし本当に解けたら皇帝陛下直属として城に住んでもらう事になる」
戦場にも向かわず、一生皇族の周りにいるだけでいいって噂のあの皇宮聖女になれるってこと?
現在は誰もいないその空きに殿下の命を救った者を座らせるって。報酬としてかなりありがたいけどやっぱり難しいわね。
殿下がどの程度の呪いを受けてるかも分からないし。
「どうだ? 私たち聖女を顎で使いたいと思う者は志願するといい。三人までなら同時に来てもいいそうだ」
この話に乗ったのは五人。
その中からある程度力がある者を絞り、二人が残った。
だが大聖女様はその二人に満足していないのか、他の立候補を募る。これが終わらない限りこの場も終わらない。
それに気づいた時に損をするのは一番の下っ端だ。
難しい表情と言葉を並べお偉いさんを集めて行われるこれは、研修を終えた聖女がこれから本格的に働くにあたってその代の責任者を決める式。
身分が低くも高くもない中間くらいの家の子を選ぶと聞いていたけど、まさか伯爵家の自分が選ばれるとは思わなかった。
吐きそうなくらい緊張したその式から数日後。
今度は歴代の統括がとある部屋に呼び出され聖女を取り仕切る大聖女様から皆に、皇帝から命が下ったと聞かされる。
「お前たちも知っている通り、皇子殿下は長らく病を患っており、それをどうにかしろとのことだ。誰か立候補する者はいるか?」
リシュライド・アルバール皇子殿下。
幼い頃は活発に動き回っていたが、ある日を境にベッドから出られなくなってしまった。その原因が何かは分からないと言われているが、聖女の大半は呪いではないかと噂している。
それを本人に伝えないのはその呪いを解く技術がないからと研修中に聞いた。
「病とは言ってもあれは完全に呪いだ。そこでここには聖神力の強い者を呼んだが、報酬は一生遊んで暮らせるほどの金と屋敷だ。どうだ?」
「どうだと言われましても。別にお金には困っていませんし、失敗した場合のリスクはどうなるんですか?」
「問わない。……ただ、殿下が亡くなった場合は国外追放ぐらいだろう」
ぐらいって。誰がそんな危険な事するのよ。
「それともし本当に解けたら皇帝陛下直属として城に住んでもらう事になる」
戦場にも向かわず、一生皇族の周りにいるだけでいいって噂のあの皇宮聖女になれるってこと?
現在は誰もいないその空きに殿下の命を救った者を座らせるって。報酬としてかなりありがたいけどやっぱり難しいわね。
殿下がどの程度の呪いを受けてるかも分からないし。
「どうだ? 私たち聖女を顎で使いたいと思う者は志願するといい。三人までなら同時に来てもいいそうだ」
この話に乗ったのは五人。
その中からある程度力がある者を絞り、二人が残った。
だが大聖女様はその二人に満足していないのか、他の立候補を募る。これが終わらない限りこの場も終わらない。
それに気づいた時に損をするのは一番の下っ端だ。
