これが正真正銘最後の恋

「部活の掲示に名前ありましたよね。
 それで覚えました」

ああ、そういうことか。
それなら別に名前を知ってても不思議じゃない。

「先輩、ミルクティー好きなんですね」

「……うん」

その人は少しだけ目を細めた。

笑ってるわけじゃないのに、なんとなく嬉しそうに見えた。

なんだこの後輩くんは。

何を考えてるか分からない。

そんな人が私は苦手だ。

どう演じればいいか、
どうすればいいのかが分からない