地獄で私と二人きり

 そして私は今日、前世のこと、アレンのこと、使命を思い出した。

 アレンと出会うこと、それが今の私のすべきこと。

 私がそう意気込んでいると、机の上にあるメモが目に入った。

 私がそれを持ち上げ、読み上げる。

「力について、話がある。6時に〇〇町の△△市にあるバーに来い。」

 簡潔に、短い文が書いていた。

 私はそれを、学校用のカバンにいれて、自分のことについて頭の中を整理をしながら、身支度を進める。

 理沙の両親は事故で亡くなった。リタと同じく、孤児院で暮らしていた。

 リタと違うところといえば、今、私が一人暮らしをしているところだろうか。

 それに、この世界と私の前世の世界の違う点が多すぎる。

 ここでは、医療も文明も発達してるし、勇者とは違う、力を持つ者がいる。

 その力を持つ者は、「異端者」呼ばれる。

 異端者は人口の約0.03割と言われている。

 そして、私の授かった力は、その異端者が持つ力に分類されるそうだ。

 色々考えていたら、準備が終わったようで、私は家の扉を開けて、誰のもとにもいかない言葉を小さくつぶやいた。

「いってきます」

 いつか、この言葉をアレンに向けて言える日が来るといいな。