地獄で私と二人きり

「…着いた」

 私は何度も、バーの住所を確認し、外観を眺めた。

 周りのカラフルな雰囲気とはまた違う、少し大人な雰囲気を出している。

 入ろうと意気込んでいるとき、ふと目にはいった看板には、「今日は貸し切り」と簡潔な一文が書かれていた。

「…どうしよう」

 ここまで来て、帰るわけにもいかないけれど、入れないならしょうがない。

 私が諦めようとして、グルリと方向転換しようとすると、筋肉質な体にぶつかってしまった。

「ごめんなさい!」

「いえ…こっちこそ」

 私が謝ってから、顔を見ようと顔を上げた先には、目を疑う人物が立っていた。