人間の猫と殺し屋の私(1) 秘密の指輪と今までの過去

3テスト【ゆい】
「おはよう!ゆい!」
あ!結乃だ!
「うん!おはよう!」
「今日のこと忘れてないよね?」
え……あ、あのことか?
「あったりまえじゃん!」
「じゃあ、これあげるよ!」
と言って、俺の髪の毛に星の形のピンを付けてくれた。
「私はハートだからね!おそろい!」
すごく嬉しい!!!
「ありがとう!」
結乃には、今日のことは絶対に勝たないと!
教室に向かった。
今日は朝からテストがある。
あっさりテストの時間になってしまった。
はぁ最悪……あんまり自信ないなぁ……
だって結乃は社会が得意だからね……
「テスト開始!」
先生の声が響く。
よしっ! 頑張るぞ!
さらさら……
「!」
結乃っ? めっちゃすらすら書いてる!
ど、どうしよ……負けちゃうっ! さっき……
「お願いしたいことがあって、社会のテストで勝負しない? よろしくね!」って言ってたし、負けたくない!!!!
いっけー!!!!!
「終了! やめ」
「よしっ! やりきったー!!!」
「俺も! 負けないからね!」
ー2日後ー
「テストを返す」
ドキドキ……
「志紀川(しきがわ)」
「はいっ!」
「志紀川、すごいな! 一人だけだぞ。……点だ」
えっ? 今何点って言った? 聞こえなかった、ど、どうしよ。
いや、もしかしたら「すごい」って0点かもしれない。100点じゃないよね?
「斎藤」
「はい」って、どうしようヤバイかも……。
「斎藤、惜しかったな。94点だったな……」
「えぇー!!!!」
どうしよう、結乃の点数次第で勝ち負けが決まってくる。どうしよ!
「ゆいー! 何点だった? まぁ勝ちだと思うけど! 私は、100点だったよ! ゆいは?」
「お、俺は……9……94点。ま、負けた!」
くそう……6……6点差だぁ。もう! やぁだぁ。シクシク😢
悔しい気持ちで家に帰った。