目覚めて亜里沙が腕の中にいなかった朝にも感じた、訳の分からない苛立ちが改めて込み上げてくる。 『朝になったら忘れて…』 亜里沙はそう言ったけど、忘れられる筈なんてなかった。 亜里沙の悲しげに伏せた眼差し。 何かを言いたげに躊躇いがちに開いた唇。 頬を伝った綺麗な涙。 何もかもがまるで夢だったのではないかと思う。 だけど、決して夢なんかじゃない。