――拓巳お願い。朝になったら忘れて… 優しい温もりに包まれ、満たされた気持ちで眠りに落ちる意識の中で聞いた亜里沙の声。 だが、忘れるつもりなどなかった。 薄明かりの中でも鮮やかに浮び上がる眩しいほどの白い肌。 それを見たら誰もが惹かれるだろう薄茶の潤んだ瞳。 そのすべらかな薔薇色の頬を伝う綺麗な涙。 温かく俺を包み込んでくれる細いしなやかな腕。 愛されていると錯覚するほど甘く優しく俺を呼ぶ声。 その全てを他の男に渡したくないと思い始めている自分を偽る事はできなかった。