亜里沙は抵抗する様子もなく、むしろ何もかも解っているように優しく抱きとめ、俺を心ごと温かく包んでくれた。 頬を流れた一筋の涙が、青白い月明かりに反射して、幻想的に煌く。 涙の理由を問い掛けるように唇で吸い取ると、亜里沙は静かに首を横にふり、何も訊くなと無言で語った。 見たことの無い亜里沙の表情に心を奪われた。 初めて見た亜里沙の涙。 それが余りに綺麗で…。 余りに切なげで…。 彼女を欲しいと思う気持ちを止める事はできなかった。