悲しげな光を宿し潤んだ瞳は、俺の知っているいつもの亜里沙ではなかった。 俺を抱きしめてくれる細い腕も 口付けるたびに漏れる甘い吐息も 何もかも狂おしいほどに愛しかった。 亜里沙が甘い吐息で切なげに『拓巳』と俺を呼ぶ。 その声がささくれた心の傷をそっと撫でてくれるようで、心の渇きを潤すように亜里沙を求めた。 聞きたかったのは亜里沙の声だった。 あれだけ長い間一途に思い続けた陽歌ではなく、亜里沙の声が聞きたくて、俺を呼んで欲しくて…。 奪うように口付けては、激しく抱きしめた。