地上のモグラと、底が抜けたコップ

「今日は、ありがとう!一年生のみんな、お疲れ様!でもこっからが本番のーー?
"飲み会"だぞ!みんな楽しんで行こっ!」
金髪の先輩がさっきまで疲れてたのに夢の国に入るがごとく元気を取り戻す。

居酒屋の席に着く
「飲み会なんて初めてだなー!ワクワクする!」
「桜ちゃん、酒飲んじゃダメだからね?」
「菊馬くん、サークルに来たということは、入るということですか?!」
またあのメガネが突っかかってくる。
「入らねーよ」
「菊はやるのが好きで、多分コーチは楽しいと思ってないだ、ごめんね、えーっと、八ツ橋くん?」
「高橋です!桜介くん!誰が京都の有名なお土産ですか?!でもそうなんですかー。それもそうですよね。仕方がないけどがっくしです。」
「おい、みんな、飲みもんも揃ったし乾杯しますかっ!」
先輩が声を掛ける
かんぱーい!!
料理が次々に来てならぶ、ノンアルならと口々にいう先輩たちが20歳未満に酒を勧める。
「ほら、平野も、」
「あっ、はい笑」
「菊っ、それアルコールっ、
僕は一気に飲んでしまった。
「菊!、先輩これアルコールですよっ!」
怒号が走る
「すっすまん、悪気はない、」
「彼は法律を学ぶ人間なんです。あんたなにしてくれてるんですか、これで彼の人生が崩れたらどうしてくれるんですか?反省してください、僕は彼と一緒に帰ります。お代はこれでいいですか?帰るぞ、菊」 
「別に奢りだから」
先輩の声が聞こえる
桜ちゃんが僕を運ぼうとしてる
「1人で歩けるって、」
居酒屋街を2人で歩く、桜ちゃんがいつでも倒れていいように構えてる気がする。
めまいがする。夜だから余計見えない。
突然人とぶつかった、僕は倒れた。
「すみません」
「おい、お兄ちゃん、よそ見はいけないな、」
「あれ?こいついい財布だな?」
「やめてください。こいつ、よく見えなくてこれあげるので勘弁してください。」
「足りねーな、イケメンのお兄ちゃんよー?」
「もうないです。」
「ちっ、」
その後鉄のような重そうな拳が桜ちゃんめがけて飛んだ、それが少し続いたが、近くの人の通報ですぐに警察が来た。チンピラたちは逃げてった。人をゆくゆくは守っていきたい僕が目の前の人を助けられなかった。
「桜ちゃん、なんで、、」
「こんなの軽いよ、菊になんか悪いことがあって目の病気が進行して欲しくないんだ。だから、菊のこと考えると心配でいっぱいなんだ」
僕は酒のせいできっと顔を赤く染めたんだ。でも、自分のせいで、自分の大切な人の1人が傷つくのが耐えられなかった。自分を責めた。
「桜ちゃん、もう構わんくていいから、帰る、1人で帰るね」
桜ちゃんはさらに言いたげだった。が、長年見てわかる、あれは切り出さない顔だった。ふらふらした、ふらふら帰った、酒のせいだ。胸が苦しかった、胸を苦しくして帰った、これはなんのせいだろうか。