眠る前の、姫とスミマ。✦

◆深夜2:14◆

静かな部屋。
姫はベッドの中で小さく丸まっている。


「……少しも眠れませんわ……
 どうしましょうこれ……」

(枕をぎゅっと抱く)

そんな気配を感じ取って、
隣の布団で寝ていたスミマが、
ぱち……と目を開ける。

スミマ
「……ひめ……?
 ねむれない……ですか……?」


(びくっ)
「っ……起こしてしまいましたのね……
 ごめんなさい。気にしないで眠ってくださいませ……」

スミマ
「ひめが眠れないなら……
 ぼく……眠れません……」

(天然すぎる告白)


(心臓に悪い)「そ、そんな……」




◆スミマ、突然 “歌います” 宣言◆

スミマは上半身を起こし、軽く喉を押さえて……

スミマ
「ひめ……
 ぼく……歌います……!!」


「歌うんですの!?ここで!?」

スミマ
「はい……ひめのために……
 ちょっと待ってください……
 ぼく……練習します……(小声であーあー)」


「準備運動いるんですの!?♡」




◆スミマの自作・子守唄(やわらか声)◆

スミマは姫の枕元にそっと座り、
自分の膝に姫の手を優しく乗せて……

スミマ
「じゃあ……ひめだけの……
 “ねんねの歌”です……」

そして、ふわぁ……と、
心が溶けるみたいに優しい声で歌い始める。

スミマ
♪ひめが ねむるまで
 ぼくは そばで まってます
 こわい夢は とんでって
 やさしい 風だけ きますように……♪

スミマ
♪ひめの まぶたに 夜が おりて
 あしたも わらえますように
 ひめが すきだから
 ぼくは うたいます……♪


(胸の奥がぎゅうぅ……)
「……っ……いい声……優しすぎますわ……」




◆姫の手をそっと包む◆

歌い終えたスミマは、
姫の指先をそっと包んで、
自分の頬に寄せる。

スミマ
「ひめ……
 眠れますか……?
 眠れるまで……
 なんどでも歌います……」


「……あなた……本当に……
 なんでもかんでも優しすぎますわ……
 好きになってしまいます……」

スミマ
「ぼくは……
 もう……好きです……」


「…………っ♡(限界)」




◆スミマ、寝落ち寸前まで添い寝◆

スミマは姫の隣に横になって、
姫の呼吸に合わせてゆっくり背中を撫でる。

スミマ
「ひめ……大丈夫です……
 ねむるまで……ぼく……います……
 (すでにとろんとした声)」


「……あなたの方が寝そうですわよ……」

スミマ
「ひめが……眠ったら……寝ます……
 ぼく……がんばる……」

しかし30秒後には
スミマの鼻が姫の髪に触れたまま寝落ち。

スミマ
「……すぅ……ひめ……すぅ……」


「……天使ですの?
 可愛すぎて眠れませんわ……♡」

でも、スミマの寝息があまりにも優しいので——

姫はそのまま静かに眠りに落ちた。




◆翌朝◆


「……最高でしたわ……昨夜……♡」

スミマ
「ひめが眠れたなら……
 ぼく……なんでもします……
 また歌います……」


「……っ♡
 あなた、罪深いですわよ……」

スミマ
「??(純粋)」




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