ファースト・サーブ!

「っ!」

ボールは一直線に飛び、ネットを超えて、向こう側に落ちた。

「す、凄いね!君!!上手いよ!!めっちゃ上手い!!」

「凄ー!奈々!!いつの間にそんなに上手くなったの!?!?」

部長さんや、るっ子が、私を褒めまくった。

私は振り返った。

振り返った先では女の子が笑ってグッドサインをしていた。

「決めた。」 

「え?」

ようやく見つけた。頑張りたいと思えること。

「私、テニス部に入る!そして、絶対に強くなる!」

「え!?めっちゃ乗り気だね!?何で???」

るっ子は頭に?マークが浮かんでいた。