不仲の同期が、私の婚活を邪魔しにきた件について!


 後輩たちがきゃあきゃあと騒ぐ、今人気の爽やかな若手俳優に似ているモデル顔負けの顔は、間近で見ると破壊力がすごい。
 内心ドキッとしてしまった。
 身長は百九十センチ近く。私よりも余裕で高い。気さくで陽気な性格も相まって、部署きってのムードメーカーという存在でもある。

 しかし……私にとっては、恋愛が怖くなった根源とも言える、嫌いな、いけ好かない同期だった。

「土産はわかったけど、それなら別の人に渡してもらってもいい……? 私、今から会議なんだ」

 申し訳ないが、せっかくの土産なのだ。今から席を立つ私よりも、休み時間のうちに他の人からみんなに配布してもらった方がだろうと思った。もちろん、彼とこれ以上話していたくない気持ちもあるけれど。
 上がった心拍数を隠すように、必要な資料を揃えながら肩を竦める。

「お前あてのだよ。お前が好きな酒のつまみに合う漬物なんだけど……?」