不仲の同期が、私の婚活を邪魔しにきた件について!


「ありがとう〜!! みすず! ほんと神! 愛してる!」
「じゃ、昼休みもう終わりだから行くね。詳細は今夜電話して?」

 「お詫びに奢るね!」と支払いを申し出た親友にお会計をお願いして、私はカフェをあとにした。

 

 東京での華やかな生活に憧れて、高校卒業してすぐに美希と共に上京し、難関都立大学へ進んだ。
 そして早十年。現在二十八歳になる私は、国内でも五本指に入るくらいの大企業と言われる・タケモトホールディングに勤めている。

 カフェを出ると、ビジネス街の街路樹にはイルミネーションの設置が進められていて、昼でもどこか年末らしい光景が広がっていた。

 肩丈のダークブラウンのストレートヘアーをひとつに束ね、スーツは動きやすさ重視のパンツタイプをいつも着ている。
 ……と言いつつ、身長百六十八センチの私は、スカートだと短くなりがちで、風貌もクールにみられることから似合わないと思い、避けているのだ