不仲の同期が、私の婚活を邪魔しにきた件について!


 真っ直ぐで、一途な思い。
 打ち明けられた真相に戸惑いつつも、心が激しく揺さぶられ、新の真剣な気持ちが伝わって来た。

 ――そして、気付いてしまった。

 休憩室で彼が口にしていた言葉を聞いて、私はあんなにもショックを受けたのは、可愛い格好なんて似合わないと、悩んでいた部分を刺激されたからではない。
 
 ――たぶん……私も新に惹かれていたんだ。
 だから今……素直に彼の気持ちが嬉しいって思ってるんだ。
 
「私、ずっと、あんなこと言われたから、傷ついたんだと思ってた――でも、違ってた、のかもしれない……」
「え……?」

「……なんでもない」
「は? 気になるだろう」
 
 ショックだったのは――相手が新だったからなのかもしれない。
 まだ、恥ずかしくて言えないけれど。でも、確かにそう思う。

 いつしか、以前のようにあーだこーだ言い合っていると、
 やがて、新が、そっと手を差し出してきた。