最低な彼氏と別れる方法/最愛の彼女と復縁する方法

『ねえ、昨日買ったプリンって食べないの?』

「腹一杯だし、いらないかな」

『じゃあ私食べちゃうからね』

「うん」



史也はあまり甘いものを食べないのにどうして買ってくるんだろう。

ただ下っ端事務員の給料はあまり高くはなく、一人暮らしも節約してやっとなわけで。そんな中では賞味期限が当日のスイーツもありがたい。

それに昨日買っていたのは焼きプリン。普通のプリンより甘さが控えめですごく良い。

有名店監修らしい割引シールの貼られた蓋を開ける。綺麗な状態のプリンにスプーンが滑らかに入り、形が崩れる瞬間がちょっと好き。