最低な彼氏と別れる方法/最愛の彼女と復縁する方法

最低なんかじゃない。当時は気付けなかった彼の優しさを、今になって実感する。

具合が悪かろうが靴擦れしようが史也に合わせて歩き続ける私に気付くたび、自宅に送ろうとしたり。

体力のない私のためにデートは毎回映画館やプラネタリウムを選んでくれたり。

料理を作るたびにありがとう、美味しい、って言ったり。



『最低なのは私の方。…私には勿体無いくらい、優しい彼氏だったよ』



もう史也より良い彼氏なんて私にはできないんだろうな。

でも、一生彼氏が作れなくてもいいくらいの大切な思い出を史也からもらった。
それに彼のことだから、私より素敵な女性と既に結ばれていることだろう。

女性が居なくとも仕事もできるし、幸せな人生には違いないだろうな。