最低な彼氏と別れる方法/最愛の彼女と復縁する方法

決して何か酷いことをされたわけじゃない。けれど、今までの自分を全部捨てたかった。
誰かに迎合して何をされても受け入れるだけの環境を全て、壊したかった。

きっと史也は優しいから、もしかしたら性格が変わった私のことも受け入れてくれたのかもしれない。
でも、性格が変わった私を見て別れようと言われるのが怖かった。

本当は怖かったのに、あの時は"史也も最低な彼氏なのかも"と勘違いして別れてしまった。

最低なのは自分の方だ。彼に何の言い訳もさせずに別れだけ告げていなくなったんだから。



「最低な彼氏だったの?」



千波がアイスコーヒーのストローを触りながら言う。