最低な彼氏と別れる方法/最愛の彼女と復縁する方法

『前に営業事務の倉林さんにお世話になりまして、ついでにご挨拶をしたいのですが』

「いっちゃん…、倉林さんですか?彼女は先月末で退職しました」

『え』

「まあ、あんなことがあったのなら良かったのかもしれませんが…」



彼女からいちかがパワハラを受けていたこと、仕事で莫大な成果を上げたものの一切評価されなかったこと、たかが事務の仕事と切り捨てられたこと、色々聞いた。

いちかは仕事の愚痴を一切言わなかった。言ってもしょうがないと思ったのかもしれない。それでも言ってほしいと思った。何もできないかもしれないけど、いちかの代わりに怒ることくらいは出来たかもしれない。

たかが事務の仕事、と言われた時、いちかはその場で"退職します"と宣言したらしい。