最低な彼氏と別れる方法/最愛の彼女と復縁する方法

売上を上げられたことの一つに、私の導入したAIが活躍したらしい。そんなコメントをもらっただけでも、ありがたいと思わないと。

そうやってどうにか自分を納得させてMVP表彰会の会議室から出た時、いつもランチをしている明美さんに腕を引かれた。



「ねえ、どう考えてもおかしい。三村さんは半期で瞬間的に200万売上を上げたけど、いっちゃんは今年度だけでも500万円以上の経費削減の上、恒久的に使えるAI機能を導入してる。部長に抗議しに行こう」

『いや、でも…』

「私も一緒に行く。部長が会議室に残ってる間に行こ」



反論の余地なく、腕を引かれまだ会議室に残る部長の元へと歩いていく。