最低な彼氏と別れる方法/最愛の彼女と復縁する方法

「上半期の部署MVPは、営業三課の三村だ!三村、おめでとう」

「……え?お、俺?あれ、倉林さんは?」

「三村、こっちに来てコメントを」



部署全員が集まった会議室が、ざわついている。MVPを獲得した人さえも私が選ばれると思っていたらしい。

部長曰く、三村さんは目標を達成した上で半期で200万円ほど余分に営業成績を上げたそう。それが受賞の要因だったようだ。



「えーと…なんで俺が受賞できたのか分からないんですけど。特に事務の倉林さんが導入してくれた商談の自動文字起こしと要約機能に助けられました。おかげで1日の商談回数を2倍にしても頭が混乱しなくなって。本当に助けていただきました。ありがとうございました」

「よくやってくれた。下半期も頑張れよ」

「は…はい」