2 中学校!
ついに来てしまった。
今日は、日本の中学校へ行く日。
湊と同じクラスなのは、不幸中の幸い。
でも始業式じゃない日に転校生が来たら、どう考えても目立つ。
――目立つの、大嫌いなのに。
それでも、今日は気分転換だ。
私は無理やり前向きな気持ちを作って、学校へ向かった。
「わぁ!転校生だ!」
教室に入った瞬間、視線が一斉に集まる。
私は「はじめまして」と言いながら、真っ先に湊のところへ行った。
「久しぶり。元気にしてた?」
「ヤッホー!久しぶり!」
湊は、なんだか嬉しそうだった。
ロッカーの場所や学校のことを教えてもらい、なんとか朝の会までたどり着く。
途中で何度も聞かれた。
「竹沢さんのこと知ってるの!?」
正直、ちょっと誇らしかった。
だって湊は、結構イケメンだから。
朝の会で自己紹介をする。
「こんにちは、初めまして!
蓮見紗良です。タイから来ました。よろしくお願いします!」
みんなの自己紹介を聞いているうちに、
なんだか少し楽しくなってきた。
――いけるかもしれない。
そう思った瞬間、先生が言った。
「今日の一限目は、蓮見さんの歓迎会にしよう!」
教室に歓声が上がり、みんなが私の周りに集まってくる。
その中で、なぜか強く印象に残ったのが莉里だった。
話してみると、莉里はとても優しくて、
何も知らない私に丁寧に学校のことを教えてくれた。
――この子、好きだな。
そう思った、そのとき。
「お前、ブサイクだな!」
突然の言葉に、教室の空気が凍りついた。
まるで吹雪が通り過ぎたみたいだった。
頭が真っ白になる。
すると、莉里が一歩前に出た。
「あんた、紗良ちゃんになに言ってんのよ!」
大きな声じゃないのに、
その低くて強い声が、教室中に響いた。
先生はいなかった。
だから、この出来事は誰にも咎められないまま、
重たい空気だけを残して、放課後を迎えた。
ついに来てしまった。
今日は、日本の中学校へ行く日。
湊と同じクラスなのは、不幸中の幸い。
でも始業式じゃない日に転校生が来たら、どう考えても目立つ。
――目立つの、大嫌いなのに。
それでも、今日は気分転換だ。
私は無理やり前向きな気持ちを作って、学校へ向かった。
「わぁ!転校生だ!」
教室に入った瞬間、視線が一斉に集まる。
私は「はじめまして」と言いながら、真っ先に湊のところへ行った。
「久しぶり。元気にしてた?」
「ヤッホー!久しぶり!」
湊は、なんだか嬉しそうだった。
ロッカーの場所や学校のことを教えてもらい、なんとか朝の会までたどり着く。
途中で何度も聞かれた。
「竹沢さんのこと知ってるの!?」
正直、ちょっと誇らしかった。
だって湊は、結構イケメンだから。
朝の会で自己紹介をする。
「こんにちは、初めまして!
蓮見紗良です。タイから来ました。よろしくお願いします!」
みんなの自己紹介を聞いているうちに、
なんだか少し楽しくなってきた。
――いけるかもしれない。
そう思った瞬間、先生が言った。
「今日の一限目は、蓮見さんの歓迎会にしよう!」
教室に歓声が上がり、みんなが私の周りに集まってくる。
その中で、なぜか強く印象に残ったのが莉里だった。
話してみると、莉里はとても優しくて、
何も知らない私に丁寧に学校のことを教えてくれた。
――この子、好きだな。
そう思った、そのとき。
「お前、ブサイクだな!」
突然の言葉に、教室の空気が凍りついた。
まるで吹雪が通り過ぎたみたいだった。
頭が真っ白になる。
すると、莉里が一歩前に出た。
「あんた、紗良ちゃんになに言ってんのよ!」
大きな声じゃないのに、
その低くて強い声が、教室中に響いた。
先生はいなかった。
だから、この出来事は誰にも咎められないまま、
重たい空気だけを残して、放課後を迎えた。
