組んだ足の上で頬杖をついて私の反応を伺う海里。感情の読めないポーカーフェイスは、私を陥れるための質問なのか、彼女と会いたいがための質問なのか、全く読めなくて思考がぐるぐると渦を巻く。
私が「会ってもいい」って言ったら二人で出かけるの?今しているみたいな恋人繋ぎで歩いて、少し悪戯な笑顔で顔を覗き込んだりもする?
逆に、「会わないで」って言ったら海里は私に従ってくれるの?恋人でもないのに?それが海里の自由を奪うことになったりしない?
自分の答えによって事態がどう変化するのか。そんなことを考えるから私は素直で可愛い女の子に程遠いんだ。
もっと、真っ直ぐに、喉からこぼれそうなこの気持ちを我慢せずに吐き出せたなら……——海里はなんて言ってくれるかな。
「なぁ」と答えを催促されるのと同時、左手を彼と私の結び目に乗っけた。
震えそうな唇を噛み締めて彼を見上げると、末広二重がピクッと瞬いて、ポーカーフェイスがようやく崩れる。
「……会うの?」
「え?」
発した声は結局震えた。元は自分が尋ねてきたくせに、キョトンとした表情を見せる彼を見れば不安で、悲しくて。ごくりと唾を飲み込めば、代わりにジワリと涙が滲む。
「……やだ、会わないで」
「……っ、」
「会ってほしくない」
「……」
蚊の鳴くような細い声は、自分のものとは思えなかった。


