「ええ!そうですか!わあー、御社にはお祖父様が社長をされていたときから随分お世話になっていて……。お祖父様はまだゴルフは行かれてるんですか?」
「ええ。余生を楽しむんだと趣味に邁進しております」
「それにしても、社長の娘さんがこんなに美人で優秀な方だなんて。うちはこんなチャランポランだから、向坂社長が羨ましいなぁ」
「いえいえ、そんなことないです」
明らかに高くなった声。次々にかけられる言葉。
……こういうのが嫌だった。
自分の実力ではなく、社長の娘という肩書きでこうやって手のひらを返されると……自分自身の力の無さを思い知らされる。
わがままだ。分かってる。武さんの“院長の長男”という肩書きを羨みつつ、自分が持つ“社長の娘”という


