カモフラなのに溺愛されても困ります!


「うえっ?!け、結婚?!だ、だ、誰の?!」

「もちろん、楓のだよ」

「えええええええーっ!」


おじいちゃんの申し出に私ははしたない、叫び声をあげてしまった。

いやいやいや、そんな事を気にしている場合じゃないしっ!

だって、私の結婚の話を進めるって……そんな事言われたら、驚くでしょうがっ!

そもそも、大学合格をお祝いしてくれるのかと思ってきたのだから。

想像もしていなかった結婚話に誰だって腰を抜かす。

ええええ……。

私の顔は今、盛大にひきつっているんじゃない?

ついさっき、恋愛は今はいいかなとか言っていたのに。

まさか、いきなり結婚の話が降ってくるとか、頭が追い付かない。


「まあ、そんなに肩に力を入れるな。とりあえずお見合いという形で一度会ってみないか」

「お見合い……」


うちの学校に通う子で財閥の令息、令嬢は珍しくないから、そんなワードは校内でも聞いた事はあったけど、自分が対面する事になるとは思わなかった。

だって、私は政略結婚なんて関係ないじゃない?

いつメンでもこんな話をした事なかったのに……!


「それとも、今、楓には好きな人がいるのか?」

「……それはいないけど」