冷蔵庫から牛乳を取り出し、グラスに注いだ。
時計を見ると、10時過ぎ。
眠れないかと思ったけど、いつも以上に寝ちゃってるし。
昨日の件、みんなにどうやって報告しようかな。
惨敗もいいところだよ。
愚痴る資格がないほど、私がトラップに引っかかった。
「体調が悪くないのなら、おじいちゃんところに着物を返しに行って、昨日の報告をしてきなさい」
「……はーい」
正直、昨日の今日でそんな気分にはなれないけれど、着物は返しに行かないと。
でも、昨日の報告って、どう報告すればいいの?
カモフラージュに使おうとしたんだ、あの男は!……なんて言える?
言えるわけがないでしょ!
だって相手は西園寺でしょ?
私の言う事なんか聞いてくれないと思う。
ため息をついて、グラスの牛乳を飲み干し、自分の部屋に戻ろうとした時だった。
ピンポーンとインターホンが鳴る。
「はーい」
お母さんが玄関のドアを開けた瞬間、私の心臓は凍り付いたかと思った。
「突然すみません。楓さんの具合が悪いって聞いて、心配で……」
「あら、朔夜さん!」
「えっ……?」
そこにいたのは、もう二度と会う事はないだろうと思っていたはずの西園寺朔夜だった……。
時計を見ると、10時過ぎ。
眠れないかと思ったけど、いつも以上に寝ちゃってるし。
昨日の件、みんなにどうやって報告しようかな。
惨敗もいいところだよ。
愚痴る資格がないほど、私がトラップに引っかかった。
「体調が悪くないのなら、おじいちゃんところに着物を返しに行って、昨日の報告をしてきなさい」
「……はーい」
正直、昨日の今日でそんな気分にはなれないけれど、着物は返しに行かないと。
でも、昨日の報告って、どう報告すればいいの?
カモフラージュに使おうとしたんだ、あの男は!……なんて言える?
言えるわけがないでしょ!
だって相手は西園寺でしょ?
私の言う事なんか聞いてくれないと思う。
ため息をついて、グラスの牛乳を飲み干し、自分の部屋に戻ろうとした時だった。
ピンポーンとインターホンが鳴る。
「はーい」
お母さんが玄関のドアを開けた瞬間、私の心臓は凍り付いたかと思った。
「突然すみません。楓さんの具合が悪いって聞いて、心配で……」
「あら、朔夜さん!」
「えっ……?」
そこにいたのは、もう二度と会う事はないだろうと思っていたはずの西園寺朔夜だった……。
