カモフラなのに溺愛されても困ります!

彼には、本命がいるんだ。

どういう理由までかは想像できないけれど、きっとその人と結ばれるには難しいのだと思う。

でも、後継者として結婚はしなければならない。

じゃあ、手ごろな相手を見つけてカモフラージュとして結婚して、密かに本命との愛を貫こう!

……って事なのでは?

いや、そうならば全ての辻褄があう。

きっかけはおじいちゃんが組んでくれたお見合いだけど、どう考えても私と西園寺の坊ちゃんじゃ釣り合うわけがないし。

私が5つも年下という事を利用して、彼はきっと本命の彼女と……。

子どもが相手ならきっと、何もわからないと思ったんだろう。

喪失したはずの戦意が再び戻ってきた。

さっきまでの私のドキドキを返せ!

そして、前言撤回!

彼はいい方なんかじゃない!

私は部屋を素通りし、そのまま玄関へと向かって外へと飛び出した。

タクシーに飛び乗り、自宅の住所を告げた。


……そっちがその気なら、私の方からすべてをぶっ壊してあげる。

そう上手くは事が運ばないって教えてあげるよ。