「朝から誰だろう…」
パタパタと小走りにインターホンに出る。
「はいー?」
声だけしか聞こえないインターホンの向こうから、女性の声が聞こえてきた。
『ごきげんよう、朝から失礼致します。わたくしはエリスと申す者ですが…』
「はあ…?」
上品さを感じる話し方。
なにかの訪問販売か宗教の勧誘とかだろうか?
なんにせよ帰ってもらわなきゃ…。
「えっと…ごめんなさい、今父が留守にしてて…」
私は会話を終えようと言葉を並べる。
すると、女性はこう言った。
『友達ドールをお渡しにきました、林田 奏様』
“友達ドール”…?
その単語に耳を疑う。
…まさか、本当に届いたの…?
「ま…待ってて下さい、今行きます…!」
私はすぐに玄関へ行き、ドアを開けた。
そこには、二人の女性。
一人は貴族のようなミントグリーンのドレスをまとった綺麗な女の人。
シミ一つ無い白い肌と、緩く巻かれた金色の髪の毛。
蒼い瞳が優しげに私を見つめている。
「あぁ、良かった。こちらで合っていましたね」
女の人が両手をパチンと合わせてニコリと笑う。
だけど、私の視線はその女の人の後ろにいるもう一人に注がれていた。
肩までの髪の毛に泣きぼくろが印象的な、長袖の可愛いワンピースを着た女の子。
彼女もまた、ドレスの女の人と同じように私へ微笑みを浮かべている。



