友達ドール2



“犯人が見つかったら”___。


その言葉に私は立ち止まる。

そしてひなたに向かって、こう言った。



「殺すよ」



静けさが、辺りを包む。

ハッキリとしていた、私の覚悟。

雛を殺した犯人を、絶対に許さない。

逃がさない。

絶対に。


「そっか」


ひなたは同様する素振りも見せず、いつも通りの穏やかな笑顔を見せた。


「それじゃあ、そのときは私も協力するね」


その言葉で確信した。

『友達ドール』は…ひなたは、私を否定しない。

どんな私でも、受け入れてくれる。

そばにいて、いつも誰よりも味方でいてくれる。

私の中で、ひなたへの信頼が確固たるものになった瞬間だった。



***


家に帰り、いつも通りに過ごしてお父さんの帰りを待つ。

夕ご飯はひなたが作ったカレーライスを食べ、それぞれ順番にお風呂を済ませた。

歯を磨き、お父さんが先に就寝する中。



「…これもダメ…違うみたい」


夜、私とひなたは自室でスマホとにらめっこをしていた。

パスワードの答え…そのヒントである『花』の名前が分からない。

花の名前を打ち続けて、もう何時間になるだろう。

一般的に思い浮かぶ花の名前は一通り試してみたけど…どれも違っていた。

睡魔が襲ってきて数回目のあくびを必死に噛み殺す。


「奏ちゃん…そろそろ寝なきゃ」


ひなたがスマホに表示されている時刻を指差した。

すでに日付も変わっている。

このままでは朝になってしまう。

私はため息を吐いてその場に寝転んだ。

畳の独特な香りが鼻をくすぐる。


「パスワードの答え…何なんだろう…」


その言葉に、ひなたが首を傾げた。