友達ドール2


私の頭に浮かんだのは、雛のSNS。

パスワード付きのあの投稿文。

ヒントは『私達が行く場所に咲く花の名前』。

答えは…まだ分かっていない。


「ねえ、ひなた…今日の夜、また調査を再開したいんだけど…手伝ってもらってもいい?」


私の言葉に「もちろん」とひなたが頷く。


「ありがとう、ひなた…」


雛を殺した犯人を見つけるために、早くパスワードを解かなくちゃ。

持っているレジ袋の取っ手をギュッと握りしめる。


「奏ちゃんは雛ちゃんとお友達なんだよね?」


「え?うん…そうだけど、どうかした?」


そう聞くと、ひなたは歩きながら顔だけを私の方へ向けた。


「あのね、二人はどこで知り合ったのかなって…ちょっと気になっちゃった」


その言葉に、大きくまばたきをする。

そういえば…まだ言ってなかったっけ。

私は空を見上げながら口を開いた。

頭上では夕焼けに夜がまじり始めている。


「修学旅行だよ、中学3年生のときの京都で…ちょうど雛の学校も修学旅行中だったみたい。それからかな?仲良くなってSNSで話すようになったの」


「ふーん…そっか、二人とも仲良しだったんだね」


ひなたの言葉にニヤニヤとからかうように笑みを浮かべる。


「え~、ひなたってば、雛にヤキモチ焼いてる?」


「えへへ…バレちゃった」


ぺろりと舌を出してひなたが笑う。

坂を下り、公園を曲がり、路地へと入る。

もうすぐ家に着くというところで、再びひなたが言葉を発した。


「もしも…雛ちゃんを殺した犯人が見つかったら、奏ちゃんはどうするの?」