そして、ハッキリと確証を口にした。
「雛のご遺族に聞いたんだけど…雛の遺体には…目が無かったんだって…両目とも、くり抜かれていたの」
ひなたの目が丸くなる。
驚くよね、こんなこと。
私も初めて聞いたときは頭が真っ白になった。
「警察は“野生動物の仕業”だってことにしたらしいけど…目だけ食べるなんてあり得る?きっと…いや、絶対に目をくり抜いた犯人がいるはずなの」
私は真っ直ぐにひなたを見つめて語る。
ひなたは真剣に、時々頷きながら私の一言一句を聞いてくれていた。
「私は、その犯人を捜したい…!でも皆、警察の言葉を信じてて…犯人はいないって誰も協力してくれないの…だから、だからね___」
ひなたに、犯人捜しを協力してほしい。
そう言いかけた私の唇に、ひなたの人差し指があてられた。
にこりと笑みを浮かべるひなた。
「待って。言わなくても分かるよ、奏ちゃん」
私は数回まばたきをする。
ひなたの指先が唇から離れていく。
「私も雛ちゃんを殺した犯人捜し、手伝うよ」
「…っ…ひなた…!」
嬉しさのあまり、手を伸ばしてひなたに思いきり抱き付く。
腰の辺りにテーブルがあたるのもお構いなしだった。
「あはは、苦しいよぅ奏ちゃん~」
ひなたの両手が私の背中にまわされる。
「良かった…ひなたにまで否定されたら、どうしようって思って…私っ…!」
ゆっくりとひなたから離れる。
ふと、ひなたが両手で私の手を握った。
ひなたの温かい手の温度が、緊張で冷えきった私の指先を包みこむ。
「大丈夫だからね。私は、奏ちゃんの味方だもん。あなたを否定なんて絶対にしないよ」
その言葉に涙があふれそうになる。
嬉しくて、安心して、不思議な気分。
『友達ドール』が届いた今日、私はようやく心から信じられる友達を味方にした。



