友達ドール2


そして、ハッキリと確証を口にした。


「雛のご遺族に聞いたんだけど…雛の遺体には…目が無かったんだって…両目とも、くり抜かれていたの」


ひなたの目が丸くなる。

驚くよね、こんなこと。

私も初めて聞いたときは頭が真っ白になった。


「警察は“野生動物の仕業”だってことにしたらしいけど…目だけ食べるなんてあり得る?きっと…いや、絶対に目をくり抜いた犯人がいるはずなの」


私は真っ直ぐにひなたを見つめて語る。

ひなたは真剣に、時々頷きながら私の一言一句を聞いてくれていた。


「私は、その犯人を捜したい…!でも皆、警察の言葉を信じてて…犯人はいないって誰も協力してくれないの…だから、だからね___」


ひなたに、犯人捜しを協力してほしい。

そう言いかけた私の唇に、ひなたの人差し指があてられた。

にこりと笑みを浮かべるひなた。


「待って。言わなくても分かるよ、奏ちゃん」


私は数回まばたきをする。

ひなたの指先が唇から離れていく。


「私も雛ちゃんを殺した犯人捜し、手伝うよ」


「…っ…ひなた…!」


嬉しさのあまり、手を伸ばしてひなたに思いきり抱き付く。

腰の辺りにテーブルがあたるのもお構いなしだった。


「あはは、苦しいよぅ奏ちゃん~」


ひなたの両手が私の背中にまわされる。


「良かった…ひなたにまで否定されたら、どうしようって思って…私っ…!」


ゆっくりとひなたから離れる。

ふと、ひなたが両手で私の手を握った。

ひなたの温かい手の温度が、緊張で冷えきった私の指先を包みこむ。


「大丈夫だからね。私は、奏ちゃんの味方だもん。あなたを否定なんて絶対にしないよ」


その言葉に涙があふれそうになる。

嬉しくて、安心して、不思議な気分。

『友達ドール』が届いた今日、私はようやく心から信じられる友達を味方にした。