友達ドール2


それは、あの子についてのこと。

誰にも聞き入れてもらえなかったこと。

でも、ひなたなら…私を信じてくれるかも。

部屋の中央に置かれたミニテーブルを間に挟んでひなたと座る。

目の前のひなたは穏やかな表情で私の言葉を待っていた。


「今から話すのは、去年の夏のこと…8月8日に私の友達だった“(ひな)”が___殺されたの」


「…殺された…?」


突然の始まりに、ひなたが真剣な眼差しになる。

私も背筋を伸ばして話を続けた。


「うん…山奥にある、心霊スポットとして有名な廃墟の屋上で…雛は誰かに突き飛ばされて死んだ…私は、そう思う」


私は乾燥した喉でツバを飲み込み言った。

その言葉を聞いて、ひなたは不思議そうに首を傾げる。


「奏ちゃん、“そう思う”…ってどういうこと?」


そのもっともな問いかけに、こくりと頷く。


「…雛の死は…表向きには“自殺”だってことになっているの。警察の捜査でそう決まったみたいで…でもね、私には“他殺”だって確証があるの」


「“自殺”ではなく、“他殺”である…確証?」


「うん」


私はそこで区切り、小さく深呼吸をする。