説明するとなったら…どこから話せばいいんだろう。
家に突然見知らぬ女の子がいて、一緒に住みたいなんておかしいよね…?
『友達ドール』のことを話す?
夢の中でお店に行って選んだって言う?
いや…普通に考えて信じてもらえるわけがない。
思考を巡らせる私を見てひなたが笑う。
「ふふ、大丈夫よ奏ちゃん」
ひなたの言葉に首を傾げる。
「だ…だって…なにか理由を考えなきゃ、お父さんも夜には帰ってくるし」
「心配しないで、もう書き換えられてるはずだから」
………書き換えられてる?
「それ、どういうこと?」
私が聞くと、ひなたはこくりと頷く。
「言葉の通り、奏ちゃんのお父様や叔母様も、私のことは既に都合の良い理由で認識しているはずよ…それがエリス様のもう一つの能力なの」
「エリスさんの…能力?」
「ええ…他者の記憶を塗り替える能力よ。…信じられないなら、確かめてみた方が安心できるかも?」
ひなたに促され、私は廊下に置いてある固定電話からお父さんに電話をかけた。
仕事中だろうから出てくれるか分からないけど…。
そんなことを思っていたら、電話が繋がった。
電話口から聞き慣れたお父さんの声がする。



