君と出会ったのは、高校に入学してはじめての秋だった。

インスタグラムで君からフォローされた。名前は「あき」。

「いきなりごめん。この前の講話のときグループ一緒で話してみたかった」

そうメッセージが送られてきていて、私は驚いた。
…あき?あきって、もしかして幼稚園にいた、あの秋くん?そういえば入学式の時に名前あったかも!

私は彼に返信した。「入学式の時の名簿見たんだけど、如月秋くんであってる?」

すぐに返信が来た。

「うんあってるよ。この前の講話、Cグループの席にいたよね」

「うん!」

「やっぱそうだよね!」

「あきくんって中学の頃バド部だった?」

「そうだよ!星來もバド部だったよね」

「うん!でも知ってたんだねびっくり!」

「え、同じ幼稚園なの覚えてる?」

そうだ。私たちは同じ幼稚園に通っていた。
私は彼を覚えていた。でも、彼が私の事を覚えているとは思っていなかった。

「覚えてるよ!」