夢の中

「ねぇー門らへんに行かなーい?あそこ人少ないしあったかそう！」
「ほんっと美夏ってこどもー」
「ちょっとー花梨は美夏に冷たくしすぎー」
「えー…紬ごめんってー」
そんな会話をしていると学校の門のあたりに人がいることに気づいた。　


「？あれ？あそこ人がいる。どうしたんだろう。困ってるのかな」
「えーいいよ。ほっとこー」
「そうそう。変な人だったら嫌だし。」
「で、でも、ずっと見てるよ。……ちょっと行ってくる!」
「「えっ！ちょっ」」


私は二人を無視して走った。
なんだかその時はどうしても"その人"が気になったんだ。

「あ、あのっっ！ど、どうしたんですか？」

そう声をかけた。

だけなのに…………
その人の顔をみたとき何故だか泣きたいような気持ちになって涙が出てきたんだ。
「えっ！だ、大丈夫ですか？」
よく見るとその人は私と同い年くらいの優しそうな男の子だった。
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