「それはないですよ、絶対に」
「………この際なので言わせてもらいますけど
今の下山先生は、岩本のことどう思ってるんですか?
もし、好きであるなら………今すぐ岩本を追いかけてください」
「…………好きじゃなかったら?」
「………………早く前の下山先生に戻ってください
岩本はもう………限界ですから」
「…………………」
「……早く行ってください
答えは決まってますよね?」
「けど俺は………」
「早く行かないと手遅れになりますよ
………最後に先生に向けた笑顔………どこか振り切ったような感じでしたから
それが良い意味で振り切れたなら良いんですけど……」
「っ…!
そういえばアイツ………最後にバイバイって………
今までそんな別れ方してない………
行かないとっ………!」
気づけば俺は走り出していた
ただ、既に岩本は学校を出た後だった
外は雨が降り始めている
追いかけるべきか………けど、行ったら俺の立場は………
下手したら………コイツの職を………
‘行け……’
え?
‘良いから行け’
お前は………
‘アイツだけは守れ
死なせたら許さない’
…………どうなっても知らないからな
俺は校舎を飛び出した


