「………関口先生は、下山先生に会ったんですか?」
「会ったよ
完全に初めまして状態だったけど」
「そっか…………」
「それに………ちょっとキャラ変わってた
なんか熱血系?って感じ」
「下山先生が熱血…………」
「想像つかないでしょ?
普通に面白かったよ
今までと違いすぎて」
「……………………」
「………大丈夫
ちゃんと戻ってくるから
なんなら結構管理職が折れ気味ではあるから
もしかしたら、来週には来るかも」
「本当ですか…!」
「絶対とは言えないけどね
期待はしないでおいて」
「………わかりました」
「あと、仮に戻ってきたとしても覚悟はしておいて
結構ショックだと思う
下山先生の記憶がないってこと………嫌でも突きつけられるから
多分、前みたい岩本に優しいわけでもないと思うから」
「…………それでも良いです
絶対、記憶戻ってくると信じてるので
私に優しくなくても耐えますから
それで、記憶が戻った下山先生にたくさん愚痴るので
全然優しくしてくれなかったーって」
「ふふっ、岩本らしいね」
「はい
絶対辛いのは下山先生なので」
「…………岩本も無理しないでね
私は下山先生より岩本の方が心配」
「私は大丈夫ですよ」
「そう言うから心配なのー
…………私でよければ愚痴でも何でも聞くから
いつでも声かけて
下山先生は忘れてても………下山先生と岩本の関係も、岩本に対する下山先生の気持ちも、私は覚えてるから
その事実は変わらないからね」


