年上の貴女





「おや、おや。そんなクールぶって」


「翔」


翔とは、小学校からの親友だ。


「クールって」


呆れる俺。


「いや。十分そうだろ?」


翔は自転車を押しながら言う。


俺はもちろん、徒歩だ。


「女子から、キャーキャー言われ。そして誰とも付き合っていない」


俺は意外とモテル。


なぜか知らないが。