学校に着くまでの途中。
私は、久遠くんと一緒に学校に行った。
久遠くんは、話し上手みたいだ。
まったく会話が途切れない。
普段、一人で学校に行くことが多かったから、誰かと一緒に行くのは久しぶり……!
やっぱり、おしゃべりするのは楽しいなっ……!
学校が近づくにつれ、生徒も増えてくる。
ん……?
多くの視線を感じて、辺りを見る。
普段から、登下校中は、よく視線を感じる私。
でも、今日はいつにもまして視線が多いような……。
「ん? どうかした?」
久遠くんに、不思議そうに聞かれる。
「あ、いや……なんでもない!」
視線を感じる、なんて言ったら、私が自意識過剰みたいだもん……!
気になって口から出そうになった言葉は、心の中にしまいこんだ。
でも、やっぱり視線は気になるもの。
こそこそ、と話し声が聞こえてくる。
それも、私たちを見ているみたいに感じるし……!
そのとき、生徒たちのひそひそとした話し声が聞こえてきた。
「ねえ……久遠くん、雨宮さんと一緒にいるよ……!」
「えっ、あの2人が……!? もしかして付き合ったのかな……」
「うっそ! あたし、久遠くんのこと狙ってたのに」
う……私にとってはいい話じゃなさそう……っ。
どうやら、視線の理由は、私ではなくて久遠くんだったみたいだ。
私が久遠くんと一緒に居るから、付き合ってるって思われてる……?
実際はただの同級生なのに……。

