「……話したい事があるから、こっちに来てくれないかな?」
ここで、無視していくのも、きっとよくはない。
だって――――周りには、大量の生徒がいるんだから。
『雨宮 七瀬』は優等生。
誰にでも、優しい。
そのイメージは、壊せない。
仕方がなく、私は、宮野 瀬那の元へ向かった。
校舎の窓から、たくさんの生徒の視線を感じる。
まあ、芸能人がいる時点で、注目を浴びるだろうけど……。
学年首席で、けっこう有名であるだろう私が、その芸能人と話す。
絶対、明日はこの話で持ちきりになるだろう。
できるだけ、普通を装って。
そうだよ、私。
―――――宮野 瀬那と私は、まったくの初対面。
そう思えば、済む話だよね?

