何度でもキミだけを好きになる。

照斗(てると)。こいつのこと、庇っているの?」


「……まさか。無駄な言い争いが、時間の無駄だと思っただけ」


「ふっ、そうね」





照斗、と呼ばれた彼は―――――俺の、双子の弟。



俺は、照斗の事をじっと睨んだ。




「あんた、さっさと自分の部屋に戻りなさい。廊下をこれ以上濡らさないで」


「……はい」




そう言って、母さんは、どこかに行ってしまった。


照斗は、母さんにはついて行かず、俺の事を見ていた。





「……なに、なんか俺に文句でもあんの?」




俺がそう言うと、照斗は、首を振った。




「ない。ただ『出来損ないのお前』が俺の兄だとか、ふざけてんな、って思った」


「それは文句と一緒でしょ」


「……ここで俺と話してる暇なんてあるならさ、晴斗。さっさと体、拭きなよ」





晴斗、と呼ばれて、俺はむっ、とする。




昔は『兄ちゃん』って呼んでたくせに。



今では呼び捨てになったよな。






昔は、俺とも仲が良かったのに。




あのときの照斗は、幻だったのか―――――?





『兄ちゃんっ! 一緒にあーそぼっ!』



『うん、あそぼ!』





なんて、もう昔のことか。



昔と変わらない。そんなことは、ありえないもの。






―――――だって、キミだって変わってしまったでしょ?